博士の愛した数式
『博士の愛した数式』
47歳の時の交通事故で脳に障害を受け
記憶が80分しか持たない64歳のもと数学教授の博士
そこへ派遣されたシングルマザーとその息子
この3人と博士の義理の姉
主な登場人物はこれだけ
博士と家政婦とその息子の日々の暮らしが描かれています
性別、年齢関係なく 血の繋がりがなくても
家族になれる…家族愛のような
性別、年齢職業関係なく友達になれる友情のような…
ひとに寄り添うってこういうことかな…
80分で記憶がリセットされる博士の悲しみや失望も描かれてますが最後まで読んで悲しい気もちではなく温かい気もちが残りました
博士の人柄…家政婦さんやその息子に対する(特に子どもへの)愛情、敬意のようなものを感じ
また家政婦さんとその息子も博士に対して親しみや敬意の気持ちをしめしていて
無償の愛のような何かを感じました
あとこの物語 登場人物の名前がひとりもついてない…それでも各キャラの姿が浮かんで生き生きと動き出す…
名前なんてなくても物語が成り立っているところもスゴいと思う…
記憶が80分でなくなってしまう博士
毎日が「はじめまして」
いや2時間後には「はじめまして」になるけど
それなのに博士、家政婦さんとその息子
3人の絆が深まってお互いかけがえのない存在になっていくような…
あと 虎党の私にとって 掛布、真弓の名前が思いがけず見られたのもよかった
友情 家族愛 ひとと暮らすということ
色んなことを温かい気もちで読むことができました