子どもの頃に読んだ本って覚えてますか?『小公女たちのしあわせレシピ』
子どもの頃に読んだ本って覚えてますか?
私は母親が本好きだったこともあって
小さい頃から家には本がたくさんありました。
暇さえあれば本を読んでいたような…
このあたりの名作は殆ど読みました。
今回 この『小公女たちのしあわせレシピ』
を読んで子どもの頃の記憶が少し蘇り…
そういえばあの頃、本にでてくる主人公は殆ど両親がいなくて、辛い思いもするけれど素敵な未来が待っていて…
なんでうちは両親がいるんだろう…と不謹慎な気もちを抱いたことを思い出しました。
『小公女たちのしあわせレシピ』
feat.千葉のざくざくあらピーwith桜緑茶
ちょっとくすんだピンクの表紙が素敵。
多くの謎を残したまま亡くなった不思議な老女メアリさん。彼女が遺した児童文学書にはさまれたお菓子のレシピメモ。
本探しとお菓子作り、少しずつ解けていく謎
全体を通して 名言が多かった印象。
登場人物それぞれが抱える傷や後悔にメアリさんが遺した本とレシピが寄り添って心の傷を癒してくれる。
*かつては人並みに生きていれば人並みのものは得られると…よほど高望みをしなければ努力次第で報われると思っていたけど、気がつけばごくありふれた望みさえ手に入らなくなってる。
*記憶はやっかいだ。つぐみはこの家のことも家族のことも隅々まで知ってるつもりだったけど離れている間に家も家族も変わる。もうすぐ家はリフォームされる、つぐみの知らない場所になる。記憶があるからもの悲しい。
大人になって現実のからくりなんてわかってるはず。
年月は容赦なく過ぎてあの日あの時つかみ損ねたものはどんどん遠ざかっていく。
あの日あの時には戻ってやり直すことはできないけど、今ここから始めることはできるはず…
そんな気もちになりました。
一種の謎解きのようで海外児童文学と結びつけて楽しく読めました。
いつかここにでてくるお菓子たちを作ってみんなでお茶会を開きたいな
…あ、まずその『みんな』がいないわ(笑)